出張！背景美塾 クリスタ・トレース講座 -第1回(全12回)-https://haikeisouko.com/pages/haikeibijuku_01
出張！背景美塾 クリスタ・トレース講座 -第1回-
（第1回終了時点）
1：CLIP STUDIO PAINTに写真を読み込みます。
「ファイル」メニューの「読み込み」から「画像」を選択し、トレースする写真を選択してから「OK」ボタンをクリックすると写真がキャンバス内に読み込まれます。
読み込んだ画像は「画像素材レイヤー」という特殊なレイヤーになっていますので、「オブジェクト」サブツールで拡大・縮小が可能です。大きさを調整したら、一枚絵のトレースの場合、黒線で枠を作っておきます。
こうしておくと、画面端をホワイトやベタで塗りつぶすとき画面外へはみ出すことがなくて便利です。
※画像クリックで拡大します
2：「レイヤープロパティ」パレットの鉛筆アイコンをクリックし、写真レイヤーを「下描きレイヤー」に設定します。
写真をそのままの状態でトレースすると、「塗りつぶし」サブツールなどを使用した際に写真レイヤーから塗りつぶし範囲を拾ってしまい、きれいに塗りつぶせなくなります。
しかし、「下描きレイヤー」に設定すると、塗りつぶしやトーンを貼る際に下描きレイヤーに設定したレイヤーの描画内容を参照せず描画色を塗ることができます。
3：作っておいた背景用のレイヤーセットを読み込みます。
自分が使いやすいようにカスタマイズしたもので、「素材」パレットの中に登録してあります。
レイヤーとフォルダーの順番は左図のような感じです。画面内の距離的に手前、真ん中、奥にフォルダーを分け、フォルダーの中はホワイト、線画（ベクター）、ベタの三枚のレイヤーで構成しています。
手前から奥にかけてフォルダーを重ねることで、たとえば「手前」と「真ん中」の間にキャラクターやモブを挟み込むことが簡単に出来たり、「真ん中」に建物を描き、「奥」を空や雲とすることで、あとで夕景にしたり、夏の入道雲にしたり、後の編集が簡単になります。
大きい背景を描く時は、せっかくなので後で使い回しやすいレイヤー構成にしておくと恩恵が多いと思います。
4：「レイヤー」メニューの「定規・コマ枠」から「パース定規の作成」を選択し、パース定規を作成、編集し、ベクターレイヤーに細めのカブラペン（ブラシサイズ0.1）でガンガン線を入れていきます。
線の太さのセオリーとして、手前は太く、奥は細く、といったことはあるのですが、気にせず同じ太さで線を入れていきます。線の太さは、あとで調節します。
5：線の太さは変えませんが、レイヤーは変えましょう。
ビルの中のディティールはもう一枚ベクターレイヤーを作ってレイヤー名を「線画２」とします。レイヤーを分けるのは後の工程をやりやすくするためです。
ベクターレイヤーは線を描画した後に線の向きを変更したり、線幅を変更できたりするレイヤーです。ラスターレイヤーと比較し描画した後でも線の編集ができますが、塗りつぶしができないなど違いがあります。
6：奥の方のビルが、最初にとったパースから違っていたので最初に作ったパース定規を複製して、「パース２レイヤー」を作りました。
（最初、パース定規はフォルダーに乗っていましたが、新規ラスターレイヤーを作って、パース定規を新規ラスターレイヤーに移動し、レイヤーを複製することでパース定規の乗っているレイヤーを増やしました）
最初のパースとアイレベルは同じなので、アイレベルはそのまま利用し、ハンドルを操作して後ろのビルのパースにパース定規のガイド線を合わせます。 7：ベースとなる線をだいたい引き終わりました。
線に抑揚がなく、のっぺりした印象ですが、このあと手を加えていくので、これで十分かと思います。
ここで絵としての完成度を求めるよりも、とにかくここまで早く到着するためにどんどん手を動かして、仕上げに時間を使うほうが最終的なクオリティは上がるのではないかと思います。
（次回へ続く）
日本で一番有名な？アシスタントMAEDAXが塾長を務める【アシスタント背景美塾】による
写真素材からの背景トレース講座！
第1回では写真の取り込みとパース定規・レイヤーの設定、ベースとなる線の抽出を解説します。
写真素材からの背景トレース講座！
第1回では写真の取り込みとパース定規・レイヤーの設定、ベースとなる線の抽出を解説します。
（第1回終了時点）
トレース講座Trace course
1：CLIP STUDIO PAINTに写真を読み込みます。「ファイル」メニューの「読み込み」から「画像」を選択し、トレースする写真を選択してから「OK」ボタンをクリックすると写真がキャンバス内に読み込まれます。
読み込んだ画像は「画像素材レイヤー」という特殊なレイヤーになっていますので、「オブジェクト」サブツールで拡大・縮小が可能です。大きさを調整したら、一枚絵のトレースの場合、黒線で枠を作っておきます。
こうしておくと、画面端をホワイトやベタで塗りつぶすとき画面外へはみ出すことがなくて便利です。
※画像クリックで拡大します
2：「レイヤープロパティ」パレットの鉛筆アイコンをクリックし、写真レイヤーを「下描きレイヤー」に設定します。写真をそのままの状態でトレースすると、「塗りつぶし」サブツールなどを使用した際に写真レイヤーから塗りつぶし範囲を拾ってしまい、きれいに塗りつぶせなくなります。
しかし、「下描きレイヤー」に設定すると、塗りつぶしやトーンを貼る際に下描きレイヤーに設定したレイヤーの描画内容を参照せず描画色を塗ることができます。
3：作っておいた背景用のレイヤーセットを読み込みます。自分が使いやすいようにカスタマイズしたもので、「素材」パレットの中に登録してあります。
レイヤーとフォルダーの順番は左図のような感じです。画面内の距離的に手前、真ん中、奥にフォルダーを分け、フォルダーの中はホワイト、線画（ベクター）、ベタの三枚のレイヤーで構成しています。
手前から奥にかけてフォルダーを重ねることで、たとえば「手前」と「真ん中」の間にキャラクターやモブを挟み込むことが簡単に出来たり、「真ん中」に建物を描き、「奥」を空や雲とすることで、あとで夕景にしたり、夏の入道雲にしたり、後の編集が簡単になります。
大きい背景を描く時は、せっかくなので後で使い回しやすいレイヤー構成にしておくと恩恵が多いと思います。
4：「レイヤー」メニューの「定規・コマ枠」から「パース定規の作成」を選択し、パース定規を作成、編集し、ベクターレイヤーに細めのカブラペン（ブラシサイズ0.1）でガンガン線を入れていきます。線の太さのセオリーとして、手前は太く、奥は細く、といったことはあるのですが、気にせず同じ太さで線を入れていきます。線の太さは、あとで調節します。
5：線の太さは変えませんが、レイヤーは変えましょう。ビルの中のディティールはもう一枚ベクターレイヤーを作ってレイヤー名を「線画２」とします。レイヤーを分けるのは後の工程をやりやすくするためです。
ベクターレイヤーは線を描画した後に線の向きを変更したり、線幅を変更できたりするレイヤーです。ラスターレイヤーと比較し描画した後でも線の編集ができますが、塗りつぶしができないなど違いがあります。
6：奥の方のビルが、最初にとったパースから違っていたので最初に作ったパース定規を複製して、「パース２レイヤー」を作りました。（最初、パース定規はフォルダーに乗っていましたが、新規ラスターレイヤーを作って、パース定規を新規ラスターレイヤーに移動し、レイヤーを複製することでパース定規の乗っているレイヤーを増やしました）
最初のパースとアイレベルは同じなので、アイレベルはそのまま利用し、ハンドルを操作して後ろのビルのパースにパース定規のガイド線を合わせます。
7：ベースとなる線をだいたい引き終わりました。線に抑揚がなく、のっぺりした印象ですが、このあと手を加えていくので、これで十分かと思います。
ここで絵としての完成度を求めるよりも、とにかくここまで早く到着するためにどんどん手を動かして、仕上げに時間を使うほうが最終的なクオリティは上がるのではないかと思います。
（次回へ続く）
制作コメントCOMMENT
アシスタント背景美塾で「トレース」講座を担当しています「北野弘務」先生にトレースのメイキングを制作して頂きました。精密な描写と描画内容に合わせた素材の利用などソフトウェアの機能を駆使して制作しています。
制作プロフィールPROFILE
| 制作 | アシスタント背景美塾 |
|---|---|
| HPアドレス |
アシスタント背景美塾(https://haikeibijuku.com/) 北野弘務(http://rudder.sakura.ne.jp/) |
| twitter（URL） |
アシスタント背景美塾(https://twitter.com/haikei_bijuku) 北野弘務(https://twitter.com/heromu) |
| pixiv（URL） | |
| 主な活動ジャンル | 初級講座(背景を学びたいと感じたら) その他、クリスタを学べるデジタル講座もあります。 |
| 自己紹介 | 「アシスタント背景美塾MAEDAX派」とは日本で一番有名？な漫画アシスタントMAEDAXによる背景でお悩みの方にむけた、実践型プロ志向背景教室です！ |
