出張!背景美塾 クリスタ・トレース講座 -第8回(全12回)-

出張!背景美塾 クリスタ・トレース講座 -第8回-
日本で一番有名な?アシスタントMAEDAXが塾長を務める【アシスタント背景美塾】による
写真素材からの背景トレース講座!
第7~9回では、少年誌・青年誌・少女誌それぞれの作風に合う背景の仕上げ方を解説します。

(第8回終了時点)

トレース講座Trace course

8:続いて、手前の橋を描いていきます。「千世ビル」レイヤーのレイヤーカラーも変更します。
「手前ビル」レイヤーと同じ青色では見分けがつかないので「千世ビル」レイヤーはレイヤーカラーを赤色に変更します。「レイヤーカラー」は初期登録が青色になっていますが、好きな色に変更することが可能です。

※画像クリックで拡大します
9:今回の写真では人が一人写っているのですが1人だけ描くと変に目立ってしまうため、人物は省略します。
人物を省略したため、人物が写っていた部分は想像で描かなければなりません。見えない部分は何となくで描かず、似た構造のものの写真などを参考にしながら描画していきます。
有名な建物なら検索で色んなアングルが出てきますし、ネット上の地図などによって現地に行かなくても確認ができます。ネットなどの情報は大いに活用できます。
10:橋の欄干の装飾は全て描くとうるさくなるので、手前は描き込んで奥に行くにつれて減らしていきます。
写真の通りにすべて描画してしますと時間もかかります。奥の背景は見えづらいので手前は線を多く、奥にいくにしたがって少しずつ線を減らして遠近感を出していきます。ただなぞるだけではなく線の量によって奥行きを表現します。機械的になぞるような描画は行わないようにしましょう。

続いて更に奥の建物を描いていきます。新しくベクターレイヤーを作ります。
11:手前のビルを強調する為に奥のビル群は少し細めの線で入れていきます。
線の量だけでなく、線の太さで遠近感も出します。手前の物体は線を太く、奥にいくにしたがって線を細くしていきます。手前の物体ははっきりと見え、遠くの物体ははっきりと見えないのと同じように線の量、太さを合わせて遠近感を出していきます。
12:右側の鉄橋や電線を描いていきます。
やや斜めになっているため、最初に作成したパース定規では思ったような線が描けません。新たなパース定規を作成し、ペン入れを行います。
写真トレースの場合、写真の歪みや建物の傾きによって一つのパース定規で描画が行えることはほとんどありません。写真の線に合わせて描画ができない場合は臨機応変に新たなパース定規を作成し、描画を続けていきましょう。
13:一番奥のビル群はシルエットだけ描いてここで「少女漫画風」の線画完成です。
少女漫画では余計な線やタッチ、ベタはあまりいずに極力シンプルな線で構成していく事が多いです。 手元に少女漫画などがある方は見てみましょう。全ての作品とは言いませんが、ほとんどの作品はシンプルな線で描かれている場合が多いです。
理由としては少女漫画は相手との心理描写が中心となるため、背景はキャラクターがいる場所を表す記号的表現になるため、必要最小限の線で描かれる場合が多いです。
今回はあくまでひとつの作画例として描画しました。

※次回は少年漫画と青年漫画風の線画を仕上げていきます。

制作コメントCOMMENT

アシスタント背景美塾で「料理」講座を担当しています「山崎智史」先生にトレースのメイキングを制作して頂きました。
正確な描画と発表媒体に合わせた描画の変更など、柔軟な対応を行っております。

制作プロフィールPROFILE

制作 アシスタント背景美塾
HPアドレス アシスタント背景美塾(https://haikeibijuku.com/)
twitter(URL) アシスタント背景美塾(https://twitter.com/haikei_bijuku)
山崎智史(https://twitter.com/sat_zakiyama)
pixiv(URL) 山崎智史(https://www.pixiv.net/member.php?id=815065)
主な活動ジャンル 初級講座(背景を学びたいと感じたら)
その他、クリスタを学べるデジタル講座もあります。
自己紹介 「アシスタント背景美塾MAEDAX派」とは日本で一番有名?な漫画アシスタントMAEDAXによる背景でお悩みの方にむけた、実践型プロ志向背景教室です!

今回使用した写真素材Materials