出張！背景美塾 クリスタ・トレース講座 -第7回(全12回)-
出張！背景美塾 クリスタ・トレース講座 -第7回-
（第7回終了時点）
1：まずは手前から描きこんでいきます。
ペン入れの基本として手前から奥に描いていきます。
今回はＡ４サイズのキャンバスに製本（仕上がり）サイズはＢ５判、基本枠（内枠）はＡ５判のキャンバスを作成し、写真を読み込みました。
読み込んだ写真は後で「塗りつぶし」ツールが使えるように「下描きレイヤー」に設定します。
さらに写真の不透明度を４０％くらいにまで下げ、左側手前のビルに合わせたパース定規を作ります。
※画像クリックで拡大します
2：ベクターレイヤーを作り、レイヤー名を「手前ビル」に変更します。
ベクターレイヤーは通常のレイヤー（ラスターレイヤー）と比較し、後から線幅が修正や線を描画したあとに線の編集が可能なレイヤーです。
アウトラインを０．３ミリのブラシサイズでペン入れしていきます。
3：基準となる窓枠を描き、そこからパース定規を使用して窓枠をざっくり形つくります。
その後、ひとつずつ描きこみます。何となく描かず窓の構造を理解し、一つずつ丁寧に描き込んでいきます。
実際の建物はパースにそのまま当てはまることはありませんので多少ズレていても気にせずペン入れしていきます（大幅にズレている場合はパース定規そのものが写真と合っていない可能性があります。
そのままペン入れを続けると最後までズレたパースのまま描画を続けることになります。妥協せず、しっかりと写真の線とパース定規を合わせます）
トレースする写真は別のモニターに映して細かい所は観察しながら描いていきます。
デュアルディスプレイというパソコンに二つのモニターを接続する方法だと資料写真を写したモニターを見ながら
ソフトウェアで描画するといった作業方法が可能です。
モニターが一つの場合は「サブビュー」パレットに画像を表示する方法もあります。
「なんとなく」で描くと違和感のある絵になってしまうので注意が必要です。
4：柱を一つずつ描いていくとちょっとズレた場合に違和感がでるので上から下までを一気に描いた後、必要のない部分を消去します。
ベクターレイヤーであれば「消しゴム」ツールの「交点消去」を使用し、線の交わった部分までを一気に消すことができます。
「交点消去」のためにベクターレイヤーを使っているといっても過言ではないくらいの便利な機能です。
5：手前のビルが描き終わりましたので、新たに「ベクターレイヤー」を作成し、レイヤー名を「千世ビル」にしました。
写真に写りこんだ店舗名などは一部の文字を変更し、特定の店舗だと分からないようにする場合があります。
最初に作成していた「手前ビル」レイヤーは新たに描きこんでしまう事を防止するために「レイヤープロパティ」パレットの「レイヤーカラー」を使用し、線の色を青色に変更します。
「レイヤーカラー」はレイヤーに描画された線や塗りを指定した色（初期登録は青色）に変更する機能で色によって、どのレイヤーに描画された内容か見分けることもできます。
6：ビルの屋上の看板を今回は牛のマークを豚に、万を千に変更しました。
企業名の入ったビルの看板などはそのまま描いてしまうと後々問題になってしまう場合もあるのでちょっと変えた方が無難です。
レンガ部分は選択範囲を作成し格子を描きます。その後、交互に消していくことでレンガっぽく描いていきます。ベクターレイヤーの場合、消しゴムの設定を「交点消去」が使用できるので、今回のようなレンガ模様などは簡単に消す事ができます。
手間は掛かりますが、比較的単純作業です。根気よく描きすすめましょう。このような描画があることで画面の密度が増し、グッと見栄えがよくなります。 7：今回は「少年誌」風、「青年誌」風、「少女誌」風の線画と仕上げを行います。
そのため線画の描画段階では細かい描き込みは行わず建物の形をシンプルな線で描いていきます。写真トレースの場合も作風に合わせて、写真をトレースしていきます。
あまり線が多いと少女漫画には不向きになりますし、線が足らないと青年誌では情報量不足になりがちです。
※第8回へ続く
日本で一番有名な？アシスタントMAEDAXが塾長を務める【アシスタント背景美塾】による
写真素材からの背景トレース講座！
第7～9回では、少年誌・青年誌・少女誌それぞれの作風に合う背景の仕上げ方を解説します。
写真素材からの背景トレース講座！
第7～9回では、少年誌・青年誌・少女誌それぞれの作風に合う背景の仕上げ方を解説します。
（第7回終了時点）
トレース講座Trace course
1：まずは手前から描きこんでいきます。ペン入れの基本として手前から奥に描いていきます。
今回はＡ４サイズのキャンバスに製本（仕上がり）サイズはＢ５判、基本枠（内枠）はＡ５判のキャンバスを作成し、写真を読み込みました。
読み込んだ写真は後で「塗りつぶし」ツールが使えるように「下描きレイヤー」に設定します。
さらに写真の不透明度を４０％くらいにまで下げ、左側手前のビルに合わせたパース定規を作ります。
※画像クリックで拡大します
2：ベクターレイヤーを作り、レイヤー名を「手前ビル」に変更します。ベクターレイヤーは通常のレイヤー（ラスターレイヤー）と比較し、後から線幅が修正や線を描画したあとに線の編集が可能なレイヤーです。
アウトラインを０．３ミリのブラシサイズでペン入れしていきます。
3：基準となる窓枠を描き、そこからパース定規を使用して窓枠をざっくり形つくります。その後、ひとつずつ描きこみます。何となく描かず窓の構造を理解し、一つずつ丁寧に描き込んでいきます。
実際の建物はパースにそのまま当てはまることはありませんので多少ズレていても気にせずペン入れしていきます（大幅にズレている場合はパース定規そのものが写真と合っていない可能性があります。
そのままペン入れを続けると最後までズレたパースのまま描画を続けることになります。妥協せず、しっかりと写真の線とパース定規を合わせます）
トレースする写真は別のモニターに映して細かい所は観察しながら描いていきます。
デュアルディスプレイというパソコンに二つのモニターを接続する方法だと資料写真を写したモニターを見ながら
ソフトウェアで描画するといった作業方法が可能です。
モニターが一つの場合は「サブビュー」パレットに画像を表示する方法もあります。
「なんとなく」で描くと違和感のある絵になってしまうので注意が必要です。
4：柱を一つずつ描いていくとちょっとズレた場合に違和感がでるので上から下までを一気に描いた後、必要のない部分を消去します。ベクターレイヤーであれば「消しゴム」ツールの「交点消去」を使用し、線の交わった部分までを一気に消すことができます。
「交点消去」のためにベクターレイヤーを使っているといっても過言ではないくらいの便利な機能です。
5：手前のビルが描き終わりましたので、新たに「ベクターレイヤー」を作成し、レイヤー名を「千世ビル」にしました。写真に写りこんだ店舗名などは一部の文字を変更し、特定の店舗だと分からないようにする場合があります。
最初に作成していた「手前ビル」レイヤーは新たに描きこんでしまう事を防止するために「レイヤープロパティ」パレットの「レイヤーカラー」を使用し、線の色を青色に変更します。
「レイヤーカラー」はレイヤーに描画された線や塗りを指定した色（初期登録は青色）に変更する機能で色によって、どのレイヤーに描画された内容か見分けることもできます。
6：ビルの屋上の看板を今回は牛のマークを豚に、万を千に変更しました。企業名の入ったビルの看板などはそのまま描いてしまうと後々問題になってしまう場合もあるのでちょっと変えた方が無難です。
レンガ部分は選択範囲を作成し格子を描きます。その後、交互に消していくことでレンガっぽく描いていきます。ベクターレイヤーの場合、消しゴムの設定を「交点消去」が使用できるので、今回のようなレンガ模様などは簡単に消す事ができます。
手間は掛かりますが、比較的単純作業です。根気よく描きすすめましょう。このような描画があることで画面の密度が増し、グッと見栄えがよくなります。
7：今回は「少年誌」風、「青年誌」風、「少女誌」風の線画と仕上げを行います。そのため線画の描画段階では細かい描き込みは行わず建物の形をシンプルな線で描いていきます。写真トレースの場合も作風に合わせて、写真をトレースしていきます。
あまり線が多いと少女漫画には不向きになりますし、線が足らないと青年誌では情報量不足になりがちです。
※第8回へ続く
制作コメントCOMMENT
アシスタント背景美塾で「料理」講座を担当しています「山崎智史」先生にトレースのメイキングを制作して頂きました。
正確な描画と発表媒体に合わせた描画の変更など、柔軟な対応を行っております。
制作プロフィールPROFILE
| 制作 | アシスタント背景美塾 |
|---|---|
| HPアドレス | アシスタント背景美塾(https://haikeibijuku.com/) |
| twitter（URL） |
アシスタント背景美塾(https://twitter.com/haikei_bijuku) 山崎智史(https://twitter.com/sat_zakiyama) |
| pixiv（URL） | 山崎智史(https://www.pixiv.net/member.php?id=815065) |
| 主な活動ジャンル | 初級講座(背景を学びたいと感じたら) その他、クリスタを学べるデジタル講座もあります。 |
| 自己紹介 | 「アシスタント背景美塾MAEDAX派」とは日本で一番有名？な漫画アシスタントMAEDAXによる背景でお悩みの方にむけた、実践型プロ志向背景教室です！ |
