出張！背景美塾 クリスタ・トレース講座 -第12回(全12回)-
出張！背景美塾 クリスタ・トレース講座 -第12回-
（第12回終了・完成）
13：【3】青年漫画風仕上げ
青年漫画風に仕上げていきます。
基本的には「少年漫画風仕上げ」と同じ要領でトーンを塗っていきます。ベタ、トーン自体も「少年漫画風仕上げ」で使用したレイヤーをそのまま使用しています。
CLIP STUDIO PAINTでは複数のファイルを同時に開くことができ、またファイル間のレイヤーのコピーも非常に簡単です。
コピーしたいレイヤーを「選択範囲」メニューの「編集」メニューの「すべてを選択」で選択します。「編集」メニューの「コピー」を選択し、再度「編集」メニューから「貼り付け」を選択するとコピペすることができます。
CLIP STUDIO PAINTのコピー＆ペーストは描画の位置も記憶しているので、貼り付けの前後で描画位置がずれることもなく非常に便利です。
※画像クリックで拡大します
14：青年漫画の場合、質感を出してリアリティを出していきます。まずは窓にグラデを貼っていきます。
リアリティを出すポイントはいくつかありますが、窓なども重要な要素です。
質感と言えば堅い、柔らかい、といった質感表現があります。特にガラスは透明感、光沢感があります。白黒のマンガの中で透明感と光沢感を出せれば、より絵に説得力が増します。
時間は掛かりますがリアリティを出すためにポイントを押さえて仕上げを行っていきましょう。
15：窓ガラスに対して一列ずつグラデーションレイヤーを使用し、グラデーションを塗っていきます。
太陽の位置を考えると下が濃く、上方向が濃いグラデーションにしても良いですが、今回は窓の上部分をベタで塗っているので、上から下方向へのグラデーションを塗っています。
塗ったあと、作成された複数のグラデーションレイヤーを一つにまとめてフォルダーに入れ、フォルダーに対して「レイヤーマスク」を作成します。レイヤーマスクを使用して光が当たっている部分を消していきます。
レイヤーフォルダーに対してレイヤーマスクを使用すれば、フォルダー内の描画を一度に消すこともできます。
16：レンガ部分と看板に薄いグレーのトーンを塗っていきます。
色をつけることで情報量を増やし、画面密度を上げていきます。
青年漫画の場合、読者層の年齢も上がり、キャラクターもリアルな見た目になります。そのためキャラクターに負けないような、よりリアリティのある背景が求められる場合が多いです。
17：影部分も更に細かく丁寧に入れていきます。
地面にも塗ってから、ぼかすように消していきます。手前にトーンを塗り、さらにトーン削りの描画を入れていくことでカメラの手前に情報量が増え、読者の視線がより手前に長く留まるようになります。そうすることで手前が良く見える、という表現になります。
時間をかけて作業を行う以上、必ずそのトーンを塗る意味はあるのか？と考えながらトーンを塗っていきます。
18：奥行きを出す為に手前のビル、地面の影を１５％とやや濃く変更します。
さらに右側一番奥のビル群に塗ってあった１０％のグレーの濃度をグラデーションに変更しました。
グラデーションに変更することで濃度が濃い目になり、より奥行き感がでます。また奥のグラデーションで地面の方を薄くしているのは地面からの太陽光の反射や熱による揺らぎを再現するためです。
場面に応じて、グラデーションの向きは変更しましょう。
これで完成です。 19：今回は「少女漫画風仕上げ」「少年漫画風仕上げ」「青年漫画風仕上げ」と３つのパターンで色々紹介せて頂きました。
しかし、これも一つの作例に過ぎません。より自分の作風にあった仕上げを探してみてください。
ありがとうございました！
日本で一番有名な？アシスタントMAEDAXが塾長を務める【アシスタント背景美塾】による
写真素材からの背景トレース講座！
第10～12回では、前回までで作成した線画をベースに、それぞれの作風に合わせた影やトーン処理などを解説します。
写真素材からの背景トレース講座！
第10～12回では、前回までで作成した線画をベースに、それぞれの作風に合わせた影やトーン処理などを解説します。
（第12回終了・完成）
トレース講座Trace course
13：【3】青年漫画風仕上げ青年漫画風に仕上げていきます。
基本的には「少年漫画風仕上げ」と同じ要領でトーンを塗っていきます。ベタ、トーン自体も「少年漫画風仕上げ」で使用したレイヤーをそのまま使用しています。
CLIP STUDIO PAINTでは複数のファイルを同時に開くことができ、またファイル間のレイヤーのコピーも非常に簡単です。
コピーしたいレイヤーを「選択範囲」メニューの「編集」メニューの「すべてを選択」で選択します。「編集」メニューの「コピー」を選択し、再度「編集」メニューから「貼り付け」を選択するとコピペすることができます。
CLIP STUDIO PAINTのコピー＆ペーストは描画の位置も記憶しているので、貼り付けの前後で描画位置がずれることもなく非常に便利です。
※画像クリックで拡大します
14：青年漫画の場合、質感を出してリアリティを出していきます。まずは窓にグラデを貼っていきます。リアリティを出すポイントはいくつかありますが、窓なども重要な要素です。
質感と言えば堅い、柔らかい、といった質感表現があります。特にガラスは透明感、光沢感があります。白黒のマンガの中で透明感と光沢感を出せれば、より絵に説得力が増します。
時間は掛かりますがリアリティを出すためにポイントを押さえて仕上げを行っていきましょう。
15：窓ガラスに対して一列ずつグラデーションレイヤーを使用し、グラデーションを塗っていきます。太陽の位置を考えると下が濃く、上方向が濃いグラデーションにしても良いですが、今回は窓の上部分をベタで塗っているので、上から下方向へのグラデーションを塗っています。
塗ったあと、作成された複数のグラデーションレイヤーを一つにまとめてフォルダーに入れ、フォルダーに対して「レイヤーマスク」を作成します。レイヤーマスクを使用して光が当たっている部分を消していきます。
レイヤーフォルダーに対してレイヤーマスクを使用すれば、フォルダー内の描画を一度に消すこともできます。
16：レンガ部分と看板に薄いグレーのトーンを塗っていきます。色をつけることで情報量を増やし、画面密度を上げていきます。
青年漫画の場合、読者層の年齢も上がり、キャラクターもリアルな見た目になります。そのためキャラクターに負けないような、よりリアリティのある背景が求められる場合が多いです。
17：影部分も更に細かく丁寧に入れていきます。地面にも塗ってから、ぼかすように消していきます。手前にトーンを塗り、さらにトーン削りの描画を入れていくことでカメラの手前に情報量が増え、読者の視線がより手前に長く留まるようになります。そうすることで手前が良く見える、という表現になります。
時間をかけて作業を行う以上、必ずそのトーンを塗る意味はあるのか？と考えながらトーンを塗っていきます。
18：奥行きを出す為に手前のビル、地面の影を１５％とやや濃く変更します。さらに右側一番奥のビル群に塗ってあった１０％のグレーの濃度をグラデーションに変更しました。
グラデーションに変更することで濃度が濃い目になり、より奥行き感がでます。また奥のグラデーションで地面の方を薄くしているのは地面からの太陽光の反射や熱による揺らぎを再現するためです。
場面に応じて、グラデーションの向きは変更しましょう。
これで完成です。
19：今回は「少女漫画風仕上げ」「少年漫画風仕上げ」「青年漫画風仕上げ」と３つのパターンで色々紹介せて頂きました。しかし、これも一つの作例に過ぎません。より自分の作風にあった仕上げを探してみてください。
ありがとうございました！
制作コメントCOMMENT
アシスタント背景美塾で「料理」講座を担当しています「山崎智史」先生にトレースのメイキングを制作して頂きました。
正確な描画と発表媒体に合わせた描画の変更など、柔軟な対応を行っております。
制作プロフィールPROFILE
| 制作 | アシスタント背景美塾 |
|---|---|
| HPアドレス | アシスタント背景美塾(https://haikeibijuku.com/) |
| twitter（URL） |
アシスタント背景美塾(https://twitter.com/haikei_bijuku) 山崎智史(https://twitter.com/sat_zakiyama) |
| pixiv（URL） | 山崎智史(https://www.pixiv.net/member.php?id=815065) |
| 主な活動ジャンル | 初級講座(背景を学びたいと感じたら) その他、クリスタを学べるデジタル講座もあります。 |
| 自己紹介 | 「アシスタント背景美塾MAEDAX派」とは日本で一番有名？な漫画アシスタントMAEDAXによる背景でお悩みの方にむけた、実践型プロ志向背景教室です！ |
